米巨大テック4社、2026年第1四半期決算を発表、AI投資、収益に結実し始める

アメリカの巨大テクノロジー企業4社が日本時間4月30日早朝、2026年第1四半期(1〜3月期)の決算を一斉に発表した。Microsoft、Alphabet(Google)、Meta Platforms、Amazonのいずれもが売上高・利益ともにアナリスト予想を上回り、AI(人工知能)への莫大な投資が実際の業績拡大につながっていることを示した。一方でMetaは設備投資見通しの上方修正が嫌気され、株価が時間外で大幅安となるなど、投資家の関心はすでに「次の支出規模」へと移り始めている。

Microsoft——AzureはAIで40%成長、懸念払拭

Microsoftは2026会計年度第3四半期(1〜3月期)の売上高が829億ドルとなり、前年同期比18%増を記録した。営業利益は384億ドルで同20%増、純利益は318億ドルで同23%の増益となった。希薄化後EPSは4.27ドルに達した。

アナリスト予想のEPS4.04ドル、売上高814億6,000万ドルをいずれも上回り、同社のAI事業の年換算売上高が前年比123%増の370億ドルに達したことも明らかになった。

最大の焦点だったクラウド事業については、Azureおよびクラウドサービスはコンスタントカレンシーベースで前年比39%増と、ガイダンスとして示されていた37〜38%の上限を超えた。この結果は、複数四半期にわたる減速トレンドを反転させるものであり、「供給制約による減速であって需要の鈍化ではない」とする経営陣の説明が正しかったことを裏付けた。

次の四半期のAzure成長率は39〜40%と予想しており、アナリストのコンセンサスである37%を上回る見通しを示した。また年間設備投資は1,900億ドルに達する見込みだとした。

Alphabet——Google Cloudが63%成長、受注残は4,600億ドルへ

Alphabetの第1四半期純利益は625億7,000万ドル(1株当たり5.11ドル)となり、前年同期の345億4,000万ドルから81%増となった。売上高は前年同期比20%増で、2022年以降で最も高い成長率となった。

最大の注目点だったGoogle Cloudは、前年同期比63%増の200億2,000万ドルの売上高を達成し、アナリスト予想の180億5,000万ドルを大幅に上回った。成長をけん引したのはエンタープライズ向けAIソリューションおよびAIインフラにわたるGoogle Cloud Platform(GCP)の拡大であり、Google Cloudの受注残高(バックログ)は4,600億ドルに達することが明らかになった。

一方で設備投資は357億ドルに上った。サンダー・ピチャイCEOは決算説明会で「近い将来、コンピューティング能力が制約になっている」と述べており、さらに最高財務責任者も2027年の設備投資額が2026年を大幅に上回る見通しを示した。

Meta——売上は2021年以来の最高成長率、設備投資引き上げで株価急落

Metaの第1四半期売上高は563億1,100万ドルとなり、前年同期比33%増を記録した。これは2021年以降で最も高い四半期成長率であり、AI活用による広告ターゲティングの精度向上が引き続き広告事業を支えた。

EPSは10.44ドルとなったが、このうち80億3,000万ドルはトランプ政権の税制法案に関連した法人税の恩恵であり、これを除くと実質的なEPSは7.31ドルとなる。それでもアナリスト予想の7.11ドルは上回った。

好決算にもかかわらず、Metaは2026年の設備投資見通しを1,250億〜1,450億ドルに引き上げた。従来予想の1,150億〜1,350億ドルから最大で100億ドル増える形で、アナリスト予想の1,226億ドルをも超える水準となった。主な理由として部品コストの上昇とデータセンターの追加費用を挙げた。

ユーザー指標については、1日あたりのアクティブユーザー数(DAP)が35億6,000万人にとどまり、アナリスト予想の36億2,000万人を下回った。イランでのインターネット障害やロシアにおけるWhatsAppへのアクセス制限が影響したとしている。

こうした懸念から株価は時間外取引で約6%急落した。決算の中身は総じて強いにもかかわらず、設備投資引き上げというただ一つの項目が株価下落の主因となっている。

Amazon——AWSが15四半期ぶりの最高成長率を記録

Amazonの第1四半期売上高は1,815億ドルで前年同期比17%増となり、アナリスト予想の1,773億ドルを40億ドル以上上回った。希薄化後EPSは2.78ドルで、予想の1.64ドルを大幅に超えた。

クラウド部門AWSについては、売上高が前年同期比28%増の375億9,000万ドルとなり、3年以上ぶりの最高成長率を記録した。アナリスト予想の26%成長を上回る形となった。

アンディ・ジャシーCEOは、独自AIチップ(Graviton、Trainium、Nitro)の合計売上高が年換算で200億ドルを突破し、前年比で3桁成長を達成していることを明らかにした。また、OpenAIが2027年からAWS上のTrainium容量を約2ギガワット分使用することを確約したことも発表した。

「設備投資競争」は2027年も拡大へ

4社に共通する構図は、AIへの投資を絞るどころか一段と拡大しているという点だ。MicrosoftはAI・クラウドで年間1,900億ドル規模の設備投資を、AlphabetとMetaも軒並み過去最大水準への引き上げを示した。

好業績を受けながらもMetaの株価が時間外で下落したことは、市場の関心が「今の収益」から「将来の支出がどこまで膨らむか」へと完全に移行していることを示している。4社の決算内容は概ね強かったが、投資家は巨額のAI投資が長期的に利益に転換されるかどうかを引き続き注視している。Appleの決算は日本時間5月1日早朝に発表される予定で、iPhoneの販売動向や関税コストの影響、そしてTim CookのCEO退任後の経営体制についての説明が焦点となる。

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