【今日の注目ニュース】NVIDIAがRTX Sparkを発表。AMDが新しいCPU「Ryzen 7 7700X3D」を発表。Googleが米国外初の直営店Google Store表参道を発表

NVIDIA、Windows向け初のSoC「RTX Spark」を発表。30年の技術資産を一枚のチップへ

NVIDIAは2026年6月1日、台湾・台北市の台北音楽中心で行われた「NVIDIA GTC Taipei 2026」の基調講演において、ジェンスン・フアンCEOが自らステージに立ち、同社初となるWindows PC向けSoC「RTX Spark」を発表した。これはCOMPUTEX 2026の前日にあたり、業界に大きな衝撃を与えた発表となった。

RTX Sparkは、コードネーム「N1/N1X」として長らく噂されてきたチップの正式名称だ。MediaTekとの共同開発によるArmベースのSoCで、製造プロセスはTSMCの3nmを採用している。最大の特徴は、NVIDIAの独自CPU「Grace CPU」と最新世代のGPUアーキテクチャ「Blackwell」を一つのパッケージに統合した点にある。CPUは最大20コア構成で、性能コア(Arm Cortex-X925)10基と高効率コア(Arm Cortex-A725)10基を組み合わせており、最大クロックは4.1GHzに達する。GPUは最大6,144基のCUDAコアと第5世代のTensorコアを搭載し、1ペタフロップのAI演算性能を発揮するとされている。メモリは最大128GBのLPDDR5Xユニファイドメモリに対応し、帯域幅は最大600GB/sを実現する。

フアンCEOは基調講演の中で「PCが再発明されようとしている。40年間、人はアプリを起動してきた。クリック、タイプ。しかし今、PCにはエージェントが走る」と語り、RTX Sparkがパーソナルコンピューティングの新時代を切り開く存在であると訴えた。NVIDIAのパーソナルコンピューティング担当シニアバイスプレジデントのジェフ・フィッシャー氏も「RTX SparkはNVIDIAのフルテクノロジースタックとMicrosoft Windowsを組み合わせ、パーソナルAIの時代におけるクリエイター、ゲーマー、AI開発者のために設計されている」とコメントしている。

パフォーマンスの面では、1440p解像度でAAA(大作)ゲームを100fps超でプレイできるほか、90GBを超える3Dシーンのリアルタイムレンダリング、12K 4:2:2動画の編集、4K AI動画の生成といった高負荷ワークロードへの対応が可能だとしている。また、MicrosoftとNVIDIAはWindows MLを通じてローカルAIワークロード向けにGPUのパワーを引き出す取り組みを進め、AI開発者がWindows上でネイティブにTensorRTを活用できる環境を整えた。

パートナー展開も広範に及ぶ。ASUSTeK Computer、Dell Technologies、HP、Lenovo、Microsoft、MSIなどが、RTX Spark搭載の薄型ノートPCやコンパクトデスクトップPCを2026年秋に発売する予定だと発表されている。Microsoftは「Surface Laptop Ultra」への搭載を発表しており、各OEMが同日のCOMPUTEX会場で製品を相次いで披露した。Adobeも「Photoshop」と「Premiere」をRTX Spark向けに再設計し、AI・グラフィックス性能を従来比2倍に高めるとしている。

なお、RTX Sparkに関連する形でNVIDIA DLSS 4.5 Ray Reconstructionも発表された。より大規模なデータセットで訓練された改良版Transformerモデルを採用しており、2026年8月以降に提供開始予定とされている。また、RTXを活用した対応ゲームおよびアプリケーション数は1,000タイトルを突破したことも明らかになった。

RTX Sparkの登場は、NVIDIAが30年にわたってデータセンターやグラフィックス用途で培ってきた技術資産を、一枚のモバイル向けチップに集約した節目を意味する。AppleシリコンがIntelとの決別によってMacを再定義したように、RTX SparkはWindowsとArmの組み合わせにおける新たな基準点となる可能性がある。2026年秋以降、実際の製品が市場に出回った段階で、その性能と価値が改めて評価されることになるだろう。


AMD、「Ryzen 7 7700X3D」を発表。AM5サポートは2029年まで延長、AM4は10周年記念モデルで復活

AMDは2026年6月1日、COMPUTEX 2026の開幕に先立ち、AM5プラットフォーム向けの新型ゲーミングCPU「Ryzen 7 7700X3D」を正式発表した。発売予定日は2026年7月16日で、市場想定価格は329ドル(日本円換算で約5万2000円)とされている。

Ryzen 7 7700X3DはZen 4世代のRyzen 7000シリーズに属するCPUで、AMDが独自に開発した3D V-Cache技術を採用している点が最大の特徴だ。3D V-Cacheは、L3キャッシュを垂直方向に積層することで従来の平面設計よりも大容量のキャッシュを実現する技術で、特にゲーミング性能において顕著な効果を発揮することが知られている。Ryzen 7 7700X3Dは8コア16スレッド構成で、ベースクロック4.0GHz、ブーストクロック最大4.5GHzを誇り、合計キャッシュ容量は104MBとなっている。TDPは120Wだ。同世代の上位モデルである7800X3Dと比較すると、コア数は同じ8コアながらクロック速度が若干低く抑えられており、それが価格差(7800X3Dの実勢価格は400ドル前後)に反映されている形だ。

AMDのコーポレートバイスプレジデント兼GM、デイヴィッド・マカフィー氏はX(旧Twitter)にて「ゲーマー向けに素晴らしいゲーム体験をより多くのプレイヤーに届けることに注力している」と発表内容の意図を説明した。329ドルという価格帯は、従来X3Dシリーズでは実現しにくかった価格水準に3D V-Cacheを持ち込む試みであり、ゲーミング重視の自作PCユーザー層にとって魅力的な選択肢が増えることになる。

今回の発表で注目すべきもう一つのポイントが、AM5プラットフォームのサポート期間の延長だ。AMDは従来、AM5のサポートを2027年まで継続するとしていたが、今回の発表でその期間を2029年まで延長することを明言した。AMDはこの措置について「ゲーマーにとって、サポート期間の延長は同じマザーボードを使い続けながらCPUをアップグレードできる期間が長くなることを意味する。プラットフォームのロードマップが長くなることで、システム全体の交換の必要性が減り、PCビルダーはAMD Ryzenプロセッサ、AM5マザーボード、互換性のあるメモリを選択する際に、より安心感を得ることができる」と説明しており、長期的なエコシステムへの投資を促す姿勢を示している。

さらに、AM4プラットフォームの10周年を記念した限定モデル「Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」の発売も発表された。Ryzen 7 5800X3Dは2022年に登場し、AMD初の3D V-Cache搭載CPUとして当時のゲーミング性能ランキングを塗り替えた伝説的な製品だ。その復刻版が記念モデルとして市場に戻ってくることになる。

GPUに関しては、これまで中国市場専売として販売されていた「Radeon RX 9070 GRE」のグローバル展開も同日発表された。Radeon RX 9070 GREはRDNA 4アーキテクチャを採用し、レイトレーシングとAI処理機能を備えており、AMDによると競合製品よりも平均21%高速なゲームパフォーマンスを実現するとしている。こちらは2026年6月2日からAMDのボードパートナーを通じて世界的に販売が開始され、発売時の希望小売価格は549ドル(約8万7000円)とされる。

今回のAMDのCOMPUTEX発表は、最新世代の全く新しいシリコンの投入ではなく、既存プラットフォームの成熟・拡充に焦点を当てた内容となった。AM5サポート延長とRyzen 7 7700X3Dという組み合わせは、既存のAM5ユーザーに向けた明確なメッセージであり、コストパフォーマンスを重視するゲーマーが3D V-Cacheの恩恵を受けやすくなる環境を整えた形だ。


Google、東京・表参道に米国外初の直営店を今夏オープン。Pixel・Nest・Fitbitが体験可能な旗艦店舗

Googleは2026年6月1日、今夏に東京・表参道において米国外初となる直営店「Google Store 表参道」をオープンすることを正式発表した。Google Japanが公式に発表したもので、Googleの直営店舗事業がついに日本上陸を果たすことになる。

Google Store 表参道がオープンする場所は、東京・渋谷区神宮前の「東急プラザ表参道オモカド」1階だ。オモカドは明治通りと表参道が交差する神宮前交差点に位置しており、渋谷ストリームに入居するGoogle Japanオフィスからも比較的近い立地にある。周辺にはApple 表参道や、明治通りを挟んだ向かいにAnker Store 表参道、また明治通り沿いにはGalaxy Harajukuも存在しており、日本を代表するテックブランド旗艦店が集積するエリアに加わる形となる。

店舗ではGoogle Pixelスマートフォンをはじめ、スマートホーム製品のGoogle Nestシリーズ、Fitbitウェアラブル端末、各種アクセサリーなど、Google製品およびパートナーブランドの幅広いラインナップを体験・購入できる。また、Google Storeオンラインで注文した製品の店頭受け取り(クリック&コレクト)にも対応するほか、店内には専任スタッフが常駐して製品トラブルのサポートやPixel端末の店頭修理、初期設定のサポートなどを提供する予定だ。定期的なワークショップの開催も計画されており、単なる販売拠点にとどまらない体験型店舗を目指す姿勢がうかがえる。現時点ではオープン時期は「今夏」とだけ公表されており、詳細な日程は明らかにされていない。

Googleの実店舗展開の歴史を振り返ると、最初のGoogle Storeは2021年にニューヨーク・チェルシーマーケットでオープンしており、その後米国内で計10店舗が展開されてきた。日本の一部のキャリアショップやGoogleパートナー店舗でPixel端末などを体験できる環境は以前から存在したが、Googleが直接運営する店舗という意味では、今回の表参道がアメリカ国外初の事例となる。

スンダー・ピチャイCEOは約4年前の来日時に「今後旗艦店を日本にも出したいと考えている」と言及していたとされており、今回の発表はその構想が実現したものといえる。Googleが日本市場を米国以外で初の直営店展開先として選んだ背景には、Pixelシリーズが日本市場において着実にシェアを伸ばしてきた実績や、日本のコンシューマー向けテクノロジーへの感度の高さがある。Googleハードウェアをオンラインだけでなくリアル空間で体験・購入できる環境が整うことで、特にPixel端末の存在感がさらに高まることが期待される。

今日、他にはソフトバンクGが日本の時価総額がトヨタを抜いて首位になったことも話題になった

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