Image : unsplash (Emiliano Vittori)
地域密着型ビジネス向けAI
OpenAIと連携したPodium、地域ビジネス向けAIで売上最大30%向上を実現
米ユタ州のテック企業 Podium(ポディウム) が、地域密着型ビジネス向けに提供するAIソリューションが注目を集めている。
同社が開発したAIエージェント「Jerry」は、顧客対応や予約取得、フォローアップを自動化し、営業時間外にも対応できる“デジタル従業員”として機能している。
OpenAIのGPT-5.1を採用、自然応答と業界特化を両立
Podiumは2020年にOpenAIと技術提携を開始。初期段階ではスパムフィルタリングやリード情報の自動補完など、限定的な業務サポートが中心だった。
その後、AIモデルの高精度化に伴い開発が加速し、2024年3月に**GPT‑5.1ベースのAIエージェント「Jerry」**を正式リリース。現在では自動車販売店、住宅修理、医療美容、小売など多様な業種に展開している。
このAIは、企業独自のトーンやポリシーを理解したうえで、ユーザーとの会話を自律的に行う。言い回しや言葉の変更を自然言語で指示できるため、専門知識がなくても運用が可能だ。
営業時間外対応をAIがカバー、応答スピードも劇的改善
Podiumの調査によると、地域ビジネスでは全問い合わせの約40%が営業時間外に発生しており、人手不足から対応が遅れがちだった。
Jerryの導入後は、これらの問い合わせにもAIが自動で対応。平均応答時間は2時間以上から1分未満に短縮された。
この対応スピードの向上が顧客満足と契約率に直結しており、導入企業では平均でリード転換率が45%増加、売上が30%向上する結果となった。
自動車販売、HVAC業界で顕著な成果
特に成果が出ているのは自動車販売や住宅サービス分野だ。
ある大手自動車ディーラーでは、営業時間外の予約件数が80%増加。
また、テキサス州の空調修理業者では、夜間・休日の問い合わせ対応によって月15件の新規修理依頼を獲得したという。
Podiumによれば、こうしたAIエージェントはすでに1万社以上で稼働しており、AI関連収益は前年比300%増を記録。これまで逃していた「問い合わせ機会」を可視化・自動化することで、ローカル市場全体の競争力を高めている。
中小企業にも届くAI化の波
PodiumのAIは「中小企業でも導入・運用できるAI」を目指して設計されており、OpenAIのGPT‑5.1モデルが提供する応答精度・速度・コスト効率のバランスがその鍵を握る。
同社は今後、AIエージェントを営業やサービス領域から経営全体へと広げ、地域ビジネスの業務効率化と売上拡大を支援する方針を示している。
地域ビジネスの現場に、AIが確実に入り込もうとしている。
Podiumの成功は、「AIは大企業専用のテクノロジーではない」という新たな常識を作りつつある。