MacBook Neo 2、来年発売か、A19 ProチップとRAM 12GBへの強化

Appleが2026年3月に発売したばかりの廉価版MacBook「MacBook Neo」の次世代モデルが、早くも来年(2027年)中に登場する見込みであることが明らかになった。台湾在住のテックジャーナリストでBloomberg元記者のTim Culpan氏が、自身のニュースレター「Culpium」において報じたもので、新モデルにはiPhone 17 Proシリーズで採用されているA19 ProチップとRAM 12GBが搭載されると伝えている。

現行MacBook Neoが異例の好スタート

そもそも現行のMacBook Neoは、Appleがこれまでに発売したノートパソコンの中で最安の部類に入るモデルとして、2026年3月4日の発表イベントで公開された。日本では同年3月11日に発売が開始されており、価格はストレージ256GBモデルが99,800円、TouchIDも搭載されている512GBモデルが114,800円となっている。また、学生や教育関係者向けには84,800円からという価格設定も用意されており、Mac入門者層に強く訴求している。

チップには、iPhone向けの「Aシリーズ」チップ、具体的にはA18 Proを採用しており、これはMacBookで久しぶりとなる新プラットフォームの投入でもある。これまでのMacBookシリーズがApple独自の「Mシリーズ」チップを搭載してきたことを考えると、A系チップを採用した量産Macは本機が初となる。

Tim CookCEOは、Macとして過去最高の「初めて購入した顧客数」を記録した週だったと述べており、MacBook Neoの投入がその牽引役になったと見られている。販売台数はApple自身の想定を大幅に上回り、この成功が次世代モデルの開発を加速させているという背景がある。

次世代モデルはA19 Proを採用。RAMが8GBから12GBへ

image-1-1024x573 MacBook Neo 2、来年発売か、A19 ProチップとRAM 12GBへの強化

Culpan氏の報道によれば、次世代MacBook NeoにはiPhone 17 Proシリーズで採用されているA19 Proチップが搭載される見込みだ。A19 ProはiPhone 17 Proモデルで12GBのユニファイドメモリを持つため、次世代Neoも同様に12GBのRAMが搭載されることになる見通し。現行のMacBook NeoはA18 ProチップとRAM 8GBを搭載している。

RAMが8GBから12GBへ増加する意味は小さくない。現行モデルは発売当初から8GBという容量が制約として指摘されており、次世代モデルではこの点が改善されることで、マルチタスクやアプリのパフォーマンスが向上するほか、Apple Intelligenceをはじめとするモダンなワークロードにも対応しやすくなると見られる。

一方でGPUコアの数については変化しない見通しだ。iPhone 17 ProのA19 Proは6コアのGPUを持つが、Culpan氏はAppleが次世代MacBook NeoではGPUコアを5コアに絞った「ビニング」版チップを採用すると予測している。現行モデルもGPUコアは5コアであるため、グラフィックス面での構成に変化はないことになる。

このビニングとは、製造工程で生じた一定の欠陥を持つチップを選別し、性能の一部を無効化した上で別用途に転用する業界慣行だ。現行モデルにおいても、AppleはiPhone向けに製造されたA18 Proのビニング品を再活用することでコストを抑え、強固な利益率を維持してきたとされる。

Appleが直面する「供給のジレンマ」

現行モデルの好調な売れ行きが、皮肉にも次世代開発を急がせる要因にもなっている。Culpan氏によると、当初Appleは生産数を500〜600万台程度に抑えて打ち切る計画だったが、予想を超える需要によってA18 Proのビニング品の在庫が底をつきかけているという。同社は今、TSMCに新たなチップを発注するか、それとも生産を停止するかという選択を迫られており、前者は利益率の低下、後者は顧客離れやWindowsPC市場への流出につながるリスクがあるとして、”massive dilemma”(深刻なジレンマ)と表現されている。

このジレンマは、低価格モデルゆえのコスト構造の脆弱さを端的に示している。MacBook NeoがiPhoneのビニングチップという「副産物」に依存したビジネスモデルで成立している以上、需要が予測を大きく上回った場合には供給体制の再構築が急務となる。

タッチスクリーン搭載は当面なし

次世代モデルに関しては、タッチスクリーン搭載を期待する声も一部にあった。Appleアナリストの郭明錤(Ming-Chi Kuo)氏は昨年9月の時点で第2世代MacBook Neoにタッチスクリーンが「搭載されるかもしれない」と述べていたが、その後「搭載されない可能性がある」と修正。さらにBloombergのMark Gurman記者が「今後3年間でNeoにタッチスクリーンが搭載されたら驚く」と完全に否定した。タッチスクリーンはコスト増につながるため、低価格路線を維持する上での制約となっているとみられる。

なお、郭明錤氏も第2世代MacBook Neoが来年リリースされる可能性は高いとしており、主要なアップグレードとしてA19 ProチップとRAM 12GBへの増加を挙げている。Culpan氏の報告と一致する内容であり、複数の情報筋が同じ方向を向いている形だ。

価格・フォームファクタの維持が鍵

次世代モデルがどれほどの訴求力を持つかは、最終的な価格設定に大きく左右される。現行MacBook NeoはA18 Proの性能を599ドルという価格で提供したことが市場で評価されており、Windowsノートパソコンに対しても強力な競争力を発揮している。価格が据え置かれるなら、次世代モデルも即戦力になるとの見方が業界では支配的だ。

なお、Culpan氏は256GBストレージの599ドルモデルを廃止し、512GBのみの699ドル構成に一本化する可能性にも言及しているが、Appleが手頃さを強く訴求していることを踏まえると、現実的ではないとの見方もある。

また、フォームファクタについては変更がないとの見方が有力だ。次世代MacBook Neoは外観を維持したまま、内部スペックのみをアップグレードする形になるとされている。

まとめ

現時点での情報を整理すると、第2世代MacBook NeoはA19 Pro(5コアGPUのビニング版)とRAM 12GBを搭載し、2027年のリリースが有力視されている状況だ。タッチスクリーンなど大幅な機能追加は行われない見通しで、あくまで着実なスペック向上に留まる形となりそうだ。現行モデルが初めてのMacとして広く受け入れられたことを考えると、RAMの増加という地味ながら実質的な改善は、ユーザー層のさらなる拡大につながる可能性がある。

Culpan氏の報道はサプライチェーン情報に基づく信頼度の高いものとされているが、Appleから公式な発表はなく、最終的なスペックや価格は発売まで明らかにならない。引き続き続報が待たれる。

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